算命学

調舒星(ちょうじょせい)の性格や特徴・恋愛・結婚・適職

約2300年前の中国の戦国時代に賢者・鬼谷子(きこくし)が確立した「算命学」。生年月日から導き出された星を9つのマスから成る「命式」という表に当てはめることで、その人の持つ運命や運勢を占います。

命式は、その人の本質的・内面的な性格を表わす「陰占(いんせん)」、その結果として行動に現れてくる性格を表わす「陽占(ようせん)」から成り、陽占の命式は9つのマスを人体に見立てることから「人体図」と呼ばれています。

今回は、陽占の人体図の「胸」にあたる中央の部分に調舒星(ちょうじょせい)がある人の性格や特徴、運勢について解説していきます。ご自分の人体図の胸に調舒星を持つ方もそれ以外の方も、最後までチェックすれば今後の人間関係の役に立つこと間違いなしですよ!

調舒星(ちょうじょせい)の性格や特徴

負けず嫌いで寂しがり屋

調舒星は「伝達本能の星」です。才能豊かで自分の個性や能力を周りに発信することで心が満たされるのですが、直接表現することは苦手なタイプ。ですから、同じ伝達本能の星・鳳閣星が何事もストレートに発信していくのに対し、調舒星の人は、文章や音楽、絵画など、なにかの媒体を通して自分を表現していきます。

負けず嫌いでプライドが高い調舒星の人は、初対面では周りに「取っつきにくい一匹狼的な人」という印象を与えてしまいがちです。本当はとても寂しがり屋なのに自分からは周りに溶け込むことができず、いつも意地を張って孤独に耐えているようなところもありますね。

実際に接してみると、明るく楽しい人なのですが、周りからそうと気付いてもらえるまでには時間がかかってしまうことも多いようです。

感情の起伏が激しいが人情に厚い人

調舒星の人は感情の起伏が激しく、常に自分と葛藤しています。感受性が鋭くデリケートなので、人知れず傷ついたり納得のいかないことがあっても上手く外に発散することができなかったりするのです。

調舒星は伝達本能の星ではありますが、この星の人は周りに自分の思いを直接伝えるのが得意ではありません。自分の言わんとしていることが相手に伝わらないもどかしさから、ついつっけんどんな態度になってしまうこともあるでしょう。

その一方、とても人情家な一面も持っています。本心ではちゃんと優しさを持ち合わせていて周りの人になにかあれば心配し、どうにか助けようとします。普段は孤高の調舒星の人がそのような行動に出ると、周りの人はギャップに驚くとともに、「不器用なだけなんだな」と親しみを覚えるようです。

徹底した完璧主義者である

完璧主義なことにかけては群を抜いている調舒星の人。クリエイティブな分野で才能を発揮する人が多いですが、その活動はとてもストイックです。

上述のように負けず嫌いでもありますから、調舒星の人のスイッチが入ってしまうと、周りが近づけないほどのメラメラしたオーラを放ちます。ハタから見れば完璧に思えることでも自分が納得するまで何度でもやり直し、それでも納得できなければ自己嫌悪でズーンと落ち込んでしまうでしょう。

調舒星はそのような性質から「芸術の星」とも言われていて、芸術家や芸能人にも多く見られます。たとえば、ナインティナインの岡村隆史さん、女優の藤原紀香さんなどもこの星を持っていますよ。仕事へのストイックな取り組み方は正に調舒星の人ですね!

反発心が強く、素直になれないことも

孤高の完璧主義者・調舒星の人は何しろ負けず嫌いです。自分に自信がありますから、他人からなにか指摘やアドバイスをされると、ついムッとした表情が表に出てしまいがち。本当はその指摘が正しいと思っても素直に受け入れることに心の葛藤を感じてしまいます。

かと思えば、自分がミスをして叱られても落ち込んだそぶりはまったく見せない天邪鬼。時には誤解されて周りから孤立してしまうこともあるでしょう。心の奥底では自分が置かれたそんな状況にモヤモヤしつつも、反発心から孤独をものともせず目標に向かって我流に突き進んでいきます。

結果を出すことで自然と周りとのわだかまりも解けていきますから、そうすれば調舒星の人のちょっとひねくれた性格もおもしろい個性として理解してもらえるようになりますよ。

孤独が好きで友達付き合いは「深く狭く」

調舒星の人は寂しがり屋ではあるのですが、集団の中で気を使っていくことには苦痛を感じるタイプなので一人でいることを好みます。周りに迎合するのは苦手で、友だちと一緒に過ごすよりは、一人で趣味に没頭したりフラッと一人旅に出ることに楽しみを見出します。

「寂しいな……」と思っても敢えて自分から周りの輪の中に入っていくことはないでしょう。内向的な性格でも「それはそれでいいや」と孤独な世界の中で生きていくことを受け入れています。

と言っても、周りを完全シャットアウトしているわけではありません。話しかけられれば普通に応じますし、1対1や少人数でなら相手の人に対して人情深く接します。広く浅くではなく狭く深く付き合える真の友とは、生涯に渡って仲を深めていけるでしょう。

調舒星(ちょうじょせい)の恋愛傾向

調舒星の人は、恋愛に関してはどちらかと言えばあまり興味がなく淡泊な傾向にあります。自分の一人時間を乱されることを嫌いますから、恋愛の優先順位を一番にすることは難しいかもしれません。

ただし、「運命の人」と思えるお相手と出会った暁には、その人のことだけを見つめ大切に愛を育んでいきます。お互いに同じ趣味があれば一緒に楽しむことができるでしょう。

調舒星の男性は精神的に自立している女性を好みます。恋愛に対するオンとオフをきっちり切り替えられ、お互いの一人時間を尊重できるお相手だと心安らかなお付き合いができるでしょう。自分と価値観が似た美的感覚に優れた人に惹かれますから、デートで雑貨のお店などを覗いた時に同じようなセンスで会話ができると幸せを感じます。

女性の場合は、夢を追いかけている男性に惹かれやすい傾向にあります。そのような男性とお付き合いすると、お相手の夢を一緒に追いかけ支えていくことに自分の生きがいを見出します。

調舒星(ちょうじょせい)の結婚運・結婚後の傾向

調舒星の人の結婚は、気の合うお相手との束縛しない恋愛関係の先に見えてきます。束縛されることをなにより苦手とする調舒星ですから、結婚の条件としてその一点だけは譲れません。

ですが、価値観が一致して気心が知れたお相手となら、結婚してからもお互いの意思や生活習慣を尊重した気楽な関係を築くことができそうです。恋愛は苦手でも、そのように気の合うパートナーに対しては温かい愛情を注いでいくでしょう。

美的センスの合った二人の結婚だと、家のインテリアにも徹底的にこだわります。一つの家具を買うにも何日も話し合い、いろいろなサイトで比較検討するなどして素敵なマイホームを作り上げていくでしょう。

ただし、何事にも妥協しない調舒星の人は怒らせると大変なことに……。自分から折れることはないので、理解のあるパートナーでないとお互い息苦しくなってしまうかもしれません。若いうちから一緒に長く続けられる共通の趣味を持つと、喧嘩しても仲直りのきっかけが掴みやすくなり、老後も二人で楽しく過ごせますよ!

調舒星(ちょうじょせい)の仕事・適職

持って生まれた鋭い感性のある調舒星の人は、芸術性・創造性を求められる仕事が適職です。画家やデザイナー、音楽家など、自分の得意なことを活かしたクリエイティブな仕事に就くと、その独特のセンスによって素晴らしい作品を創り出すでしょう。

創造の過程は孤独で、一人で様々な葛藤を抱えてしまうかもしれません。ですが、それもまた調舒星の人の才能を開花させるための糧になります。また、もともと孤独には強いので、そう言った意味では根っからのクリエイターなのかもしれませんね。

組織の中で周りに合わせることは苦手ですから、制約の多い、所謂「企業」に属するよりは、気の合う仲間と少人数でなにかを研究開発したり、自分一人で没頭できる小説家などの創作活動を職業にしたりすると大成する可能性が高まります。

陽占・人体図に調舒星が入った時の傾向

頭:北に調舒星が入った時

人体図の頭:北は、自分より目上の人である親や上司との関係を表わします。この位置に調舒星がある人は反骨精神に溢れ、ちょっとやそっとのことでは目上の人に頼ったり迎合したりすることがありません。単独行動をすることが多く孤独になりがちで、本心では寂しさを感じているのですが、そんなそぶりは全く見せません。そのため、周囲からは天邪鬼に見られてしまうこともあるかもしれませんね。そんな性格に理解のある親や上司に恵まれ自由にやらせてもらえると、生き生きと才能を発揮することができるでしょう。

右手:西に調舒星が入った時

人体図の右手:西は、家庭や配偶者との関係を表わします。この位置に調舒星がある人は非常に個性が強く、配偶者もまた個性的な人である確率が高いです。時には夫婦間でぶつかり意思疎通が上手くいかなかくなることもあるかもしれません。日頃からパートナーとのコミュニケーションを大切にし、自分から折れたり譲ったりすることも心がけていくと、夫婦関係が格段に良くなるでしょう。

左手:東に調舒星が入った時

人体図の左手:東は兄弟姉妹や友人との関係、社会での立ち位置を表わします。個性的で個人行動を好む調舒星の人ですが、この位置に調舒星があると、より個性が強くなります。なかなか協調性を持てないので周囲と対立しやすくなってしまうかもしれません。無理に集団の中に身を置くよりは、個人で創作活動などをする方が生き生きと才能を発揮できるでしょう。

腹:南に調舒星が入った時

人体図の腹:南は子どもや部下など自分より目下の人との関係、自分が子どもの頃の育ちを表わします。幼い頃から勘が鋭く創造性に富んでいるタイプが多い調舒星の人の中でも、特にこの位置に調舒星がくる人は独創的な自由人。早めにその才能に気づき伸ばしていくことができれば、若くして成功し確固たる地位を築くことも夢ではありませんよ!

陽占・人体図に調舒星が2つ存在している時

調舒星は「伝達本能の星」でありながら不器用な一面を持っているので、自分の感情をなにかの媒体を通してしか上手に表現しにくい性質を持っています。一方、同じ伝達本能の星である鳳閣星は無邪気な直接表現が得意な星です。

人体図に調舒星が2つある人は、元からの調舒星の性質に鳳閣星の性質が色濃くプラスされるので「ナイーブありながら大胆でもある」という性質になります。

一見、慎重に行動しているようでいて、突如として常識や習慣に拘らない斬新なアイデアを思いつき周りを驚かすこともあるかもしれません。また、鳳閣星らしい天真爛漫さが入ることで孤独から脱却し、人付き合いもよくなるでしょう。

陽占・人体図に調舒星が3つ存在している時

調舒星が人体図に3つ存在することは「鬼仏同宮」と言われています。この命式の人は、まるで鬼と仏が同居しているように、調舒星のデリケートな感受性と激しい反骨精神という両極端な性質が、どちらも強力に表に出ます。

「孤高の天才」的な特殊な才能も隠れていますから、その類い希なる才能を世の中のために放出すると大きな成功を収めることになるでしょう。有名人では、漫画家の手塚治虫さんや嵐の櫻井翔さんが調舒星を3つ持っていますよ。

調舒星と他の十大主星が陽占・人体図にあった時の影響

人体図の中にある十大主星は、それぞれのエネルギーが相互に影響して作用を及ぼし合っています。調舒星と他の星との影響について知ることで、命式をより深く理解できるようになりますよ。

ここでは、調舒星と他の星との影響について表にまとめてありますので、人体図の命式と照らし合わせながら確認してみてくださいね。

牽牛星(けんぎゅうせい) 集団の中での自分を大事にしルーティーンワークを慎重にこなすことが得意な牽牛星に、芸術家肌で個人行動を好む調舒星が影響を及ぼします。向上心が高くなり、品性を保ちつつ、よりアクティブに行動できるようになるでしょう。
玉堂星(ぎょくどうせい) 古風で常識的な玉堂星に、自由人で反骨精神の強い調舒星が組み合わさることで、玉堂星の保守的な性質も反骨精神を持ち合わせるようになります。精神面での葛藤が激しく現実への不満が多くなりがちですが、それをうまく芸術へ昇華させることができる人です。
禄存星(ろくぞんせい) ストイックで個人主義の調舒星の性質と、誰にでもフレンドリーで博愛精神に満ちた禄存星の性質が合わさることにより、個人の意見も持ちつつ人への配慮や気配りができる人になるでしょう。組織の中で自分の才能を上手に開花させられるようになりますよ。
貫索星(かんさくせい) 調舒星も貫索星も一人時間を愛し孤独でいることにある種の居心地の良さを感じる星です。そんな二つの星が組み合わさると、益々、個人行動を好むようになりますが、独り立ちした際に実力を発揮しやすくなるでしょう。
車騎星(しゃきせい) 車騎星は攻撃本能の星です。伝達本能の星でありながら直接的に伝達することは苦手で感情の起伏が激しい調舒星ですが、車騎星と組み合わさることで新たなエネルギーが生まれます。内面での葛藤が強くなり、行動も直情的になるでしょう。
鳳閣星(ほうかくせい) 調舒星とは反対の天真爛漫な伝達本能の星・鳳閣星が影響を及ぼし個人主義の調舒星の要素が影を潜めるため、協調性のあるおおらかな人になります。ただし、調舒星の神経質な内面はそのまま残るので、調舒星の性質が全くなくなってしまうわけではありません。
龍高星(りゅうこうせい) 龍高星は冒険型の習得本能の星。そんな星が負けず嫌いで完璧主義な調舒星に影響を及ぼすことで向上心が増し、新しいことにもどんどん果敢に挑戦するようになります。でも、その分、少し飽きっぽくなるかもしれませんね。
石門星(せきもんせい) 孤独で寂しがり屋の調舒星に、横の繋がりや協調性を大切にする石門星が組み合わさることで、孤独感が薄まり包容力が加わります。ただ、調舒星の負けず嫌いな性質は健在なので、調舒星の性質が強く出ると自尊心が強くなるでしょう。
司禄星(しろくせい) 司禄星は家庭的で日々の生活や財産をコツコツと積み重ねて行く引力本能の星です。そんな司禄星と感性鋭く負けず嫌いな孤高の調舒星が組み合わさると、調舒星らしい勘を活かして、独立独歩でコツコツと財を成していくでしょう。
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