算命学は、約2300年前の中国の戦国時代に生きた鬼谷子(きこくし)という賢者が確立した占いです。生年月日から導き出された星を9つのマスから成る「命式」という表に当てはめることで、その人の持つ運命や運勢を占うことができます。
命式は、その人の本質的・内面的な性格を表わす「陰占(いんせん)」、その結果として表に現れてくる性格を表わす「陽占(ようせん)」から成り、陽占の命式は「人体図」と呼ばれています。
今回は、陽占の人体図の「胸」にあたる中央の部分に貫索星(かんさくせい)がある人の性格や特徴、運勢について詳しく解説していきますよ。貫索星の人についての有意義な情報が満載ですから、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね!
もくじ
貫索星(かくさくせい)の性格や特徴
束縛を嫌い自分の意志を貫く
貫索星は「守備本能の星」です。自我が強いため周りから束縛されることを嫌い、頑ななまでに自分の意志を貫こうとします。
と言っても、自己中心的というわけではありません。貫索星の人が守りたいのは「平和」。自分自身の心や自分を取り巻く環境の平和を守りたいがために、周りからそれを滅茶苦茶にされそうになると心を掻き乱され、頑固になってしまうのです。自分の中に確固たる意志を持っていますので、束縛されたり周りからいろいろ口出しをされたりすると守りに入って自分の殻に籠もってしまうでしょう。
基本的には人と争うことを好まない心優しい性質なので、周りから干渉されずマイペースに過ごせれば、穏やかに生きていけますよ。
決して妥協しない努力家である
自分の意志を信じその考えに忠実に動いていく貫索星の人は、何事にも妥協しない粘り強さを持っています。わからないことや納得できないことがあればとことん追求するなど、目的を達成するための真摯な努力は怠りません。
他人の意見に妥協や迎合をすることは貫索星の人の信条に反しますから、時には周りと気まずい雰囲気になってしまうこともあるでしょう。そう言った意味では、学校でも職場でもグループワークより一人でなにかを任される方が本人にとっては楽なスタイルかもしれませんね。
自分一人でも無駄なくピンポイントでタスク達成のための努力ができますから、周りがそんな貫索星らしさを理解してくれると生き生きと自分の役割を果たしていくでしょう。
穏やかでマイペースだが芯は強い
貫索星の人は、芯は頑固ですが、表面的にはとても穏やかです。特別にコミュニケーション能力に長けているわけではありませんが、気の合う仲間とは如才なく仲良くやっていけるでしょう。
ただ、何事にも非常にマイペースですから、周りの空気を読んでそれに合わせるということは少し苦手な分野かもしれません。自分の意志がしっかりしているだけに、人から指図されることには耐え難いものを感じます。
だからと言って相手に突っかかるようなことはしない「大人」な貫索星の人ですが、さりとて自分のやり方を変えるつもりもありません。最後まで自分のやり方を貫いていくでしょう。ですが、結果はしっかり出しますし元々は温厚な人ですから、徐々に周りからの理解も得られるようになりますよ。
ガラスのハートゆえ、意固地になってしまうことも
前述のように、貫索星の人は自我が強く、周りから干渉され自分のペースを崩されることを嫌います。一見、誰になんと言われようと自分の意志を貫く「鋼のメンタル」を持っているように思われますが、必ずしもそうとは限りません。
実は貫索星の人の心はとても繊細。所謂「ガラスのハート」も持ち合わせているんですよ。自分の意志には確固たる自信があるだけに、それを否定されるようなことを言われると、とたんに心を閉ざしてしまうかもしれません。
相手がそれほど深い意味もなく発した言葉であっても、貫索星の持つ繊細な心にはグサッと響いてしまいます。妥協することに抵抗を感じる性質ですから、そんな時は落ち込むというよりは意固地になって自分の意思を押し通そうとしがちです。しかし、一人になった途端に落ち込んで、悔し涙を流すことが多いようです。
ただどこかで良い着地点さえ見つかれば、心を開いて妥協点を見出そうと努力し始めるでしよう。
内面の弱い一匹狼
「ガラスのハート」を持っていることを、実は貫索星の人自身も自分の弱点として無意識のうちに認識しています。でもプライドも高い貫索星の性質上、そんな内面の弱さを他人に見せることはありません。周りに自分の弱い部分を見せるくらいなら集団から離れ一匹狼になることを選びます。
マイペースゆえ一人でいる方が気楽だと思うことも多いので、最初は気を使って集団の中にいても「気がついたら自然と一匹狼になっていた」ということもあるかもしれません。とは言え、貫索星は平和を愛する温厚な星。完全に「孤高の一匹狼」になってしまうことはなさそうです。
周りとは適度な距離を保ちながら、一人マイペースに行動していくのが貫索星の人にとって一番ラクな生き方と言えるでしょう。
貫索星(かんさくせい)の恋愛傾向
他人からの束縛や干渉を嫌う貫索星の人は、恋愛でもベッタリした関係は苦手です。「自分も相手を縛りつけるようなことはしないから、相手からも束縛されたくない」と思っています。そのため、常に自分のことを一番に考えて欲しい「かまってちゃん」とは、もしお付き合いをしても上手くいかないでしょう。
そのかわり、お互いのプライベートを尊重できるさっぱりしたお相手となら、肩の力が抜けたとてもいいお付き合いができるに違いありません。
貫索星の男性は、細かいことを気にしない精神的に強い女性が好みです。自分のちょっとした言動にいちいちメソメソ反応するような恋に恋する乙女ではなく、キャリアウーマン然とした自立した女性が理想のタイプ。そんなお相手となら、お互い気が合って楽しくお付き合いできるでしょう。
貫索星の女性は、独立独歩な男性を好みます。長いものに巻かれる企業戦士よりも自分で起業しているような人に惹かれ、そんな人を応援し支えていきたいと思っています。ただし、自分自身のテリトリーも大事に考えますから、お相手は俺様タイプではない優しくおおらかな人がいいですね。
貫索星(かんさくせい)の結婚運・結婚後の傾向
貫索星の人は男性も女性も結婚には消極的なところがあります。結婚して家庭人としての役割を求められ束縛されること抵抗感を持っていますから、適齢期に独り身だったとしてもガツガツと婚活にいそしむようなことはしないでしょう。
ですから、趣味や価値観の合う人と意気投合して異性の友人としての関係が長く続いたのちに、自然の流れで結婚へ至るパターンになりそうですね。お互いに勝手知ったる仲なので、結婚してからもざっくばらんになんでも話せる仲良し夫婦になるでしょう。
ただ、そんな仲の良さゆえ、嫌なことがあっても「今更コトを荒立てるのも……」と思ってじっと耐えてしまう傾向もあります。お相手は単に気づいていないだけということもありますから、積もり積もって爆発する前にさりげなく伝えてみることも夫婦円満の秘訣ですよ。
貫索星(かんさくせい)の仕事・適職
貫索星の人は独立心が強い自由人ですから、組織の中で縦社会の強い仕事は性に合いません。煩わしい人間関係や企業的な拘束のない環境で、一人で自由に淡々とやりたいことをやっていくスタイルが、貫索星らしさが光る働き方です。
そんな貫索星の人には自営業や自分に裁量権のある仕事が適職であると言えるでしょう。自分の得意なことを活かして独立したフリー〇〇系の職に就くと、やりがいや満足感を持って良い仕事ができるでしょう。
また、守備本能の星・貫索星は「守る仕事」も適職です。先祖代々続く自営業を営む家系に生まれた人や伝統芸能の世界などに生きる人は、その歴史と伝統を継いで守っていくことで、自分の存在意義を見出すことができるでしょう。ちなみに、歌舞伎役者で俳優の片岡愛之助さんも、陽占・人体図の「胸」に貫索星を持っている人ですよ。
陽占・人体図に貫索星が入った時の傾向
頭:北に貫索星が入った時
人体図の頭:北は、自分より目上の人である親や上司との関係を表わします。この位置に貫索星がある人は自分の権威や地位を守りたがる傾向にあります。それゆえ、保守的で頑固一徹ですが、上に立つことで自我や責任感が芽生え、何事も一人でバリバリこなしていく頼もしい人です。そんな性質は父親譲りであることが多いようですよ。
右手:西に貫索星が入った時
人体図の右手:西は、家庭や配偶者との関係を表わします。自我が強い貫索星ですが、この位置に貫索星がある人は、自分ファーストなところがあり自由にふるまいたがります。反面、自分の調子が悪く物事が上手くいかない時はじっと耐えてやり過ごす忍耐力も持ち合わせています。家族思いですから家庭の和を乱すようなことはしないでしょう。
左手:東に貫索星が入った時
人体図の左手:東は兄弟姉妹や友人との関係、社会での立ち位置を表わします。貫索星は守備本能の星ですが、この位置に貫索星がある人は特にマイペースで守り気質です。他の人と争うことは好まず、仕事も一人で黙々と没頭できるような分野が向いていますよ。絶対的なチームワークやコミュニケーション力が必要な仕事ではなく独立して個人でできる仕事に就くと成功に結びつきやすいでしょう。
腹:南に貫索星が入った時
人体図の腹:南は子どもや部下など自分より目下の人との関係、自分が子どもの頃の育ちを表わします。貫索星の人はマイペースな自由人であることが多いですが、この位置に貫索星がある人は比較的忍耐強く、何事にも辛抱強く取り組みます。子育ても忍の一字でじっくり子どもと向き合っていくでしょう。そんな甲斐あって、貫索星ジュニアは独立精神旺盛でしっかりした子に育ちやすいですよ。
陽占・人体図に貫索星が2つ存在している時
人体図に貫索星が2つ存在していると、純粋に貫索星の性質が2倍になり、良くも悪くも「頑固さ」や「マイペースさ」に拍車がかかります。守備本能の星らしく、自分のペースを頑なに守りながら粘り強く物事を進める人になるでしょう。
元々、貫索星の人は周りの人たちとワイワイするより一人で自分の世界に浸る方が好きなタイプ。その星が2つになると、更に「孤独を愛する頑固な人」になってしまいそうに思われるかもしれませんが、そのような部分はあまり表には出ないでしょう。
人の意見はちゃんと聞いて、程よい距離で周りとの人間関係を築いていけますから、表立って孤立してしまうようなことはなさそうです。
陽占・人体図に貫索星が3つ存在している時
人体図に貫索星が3つ存在している人は、一つのことに集中する力がとても強い人になるでしょう。ただし、その分、視野が狭くなり貫索星が2つある時よりも更に頑固になるかもしれません。
その類い希なる集中力を上手に活かして、敢えていろいろなものに手を出さず一点集中で自分の好きなことに没頭することで、その才能が開花する可能性が高まりますよ。
感情的にも「嫉妬」など、一つの感情にフォーカスしてしまいがちになりますので、できるだけポジティブな感情を意識していくと良いでしょう。
貫索星と他の十大主星が陽占・人体図にあった時の影響
人体図の中にある十大主星は、それぞれのエネルギーが相互に影響して作用を及ぼし合っています。貫索星と他の星との影響について知ることで、命式をより深く理解できるようになりますよ。
ここでは、貫索星と他の星との影響について表にまとめてありますので、人体図の命式と照らし合わせながら確認してみてくださいね。
牽牛星(けんぎゅうせい) | 頑固でマイペースな貫索星と、孤独を嫌い組織から評価されることを喜びとする牽牛星の組み合わせです。この二つの星が影響を及ぼし合うことで、絶妙に周りの空気を読みながら穏やかに自分の役割を果たしていける努力家になるでしょう。 |
玉堂星(ぎょくどうせい) | 習得本能の玉堂星と守備本能の貫索星の組み合わせです。玉堂星の知恵を駆使することによって貫索星の頑固な守備力に柔軟性が生まれますから、自分の感情を上手にコントロールできる芯の強さを身につけた人になるでしょう。 |
禄存星(ろくぞんせい) | 人との繋がりを大事にする禄存星が、人に対して頑なな貫索星と組み合わさることで貫索星の性質が増し、我が強くなり判断ミスをすることが多くなってしまうかも。逆に、禄存星の性質が強く出ればおおらかで奉仕精神に溢れた人になるでしょう。 |
調舒星(ちょうじょせい) | 調舒星も貫索星も一の人時間を愛し孤独でいることにある種の居心地の良さを感じる星です。そんな二つの星が組み合わさると、益々、個人行動を好むようになりますが、独り立ちした際に実力を発揮しやすくなるでしょう。 |
車騎星(しゃきせい) | 守備本能の貫索星と攻撃本能の車騎星という真逆の性質が組み合わさることによって、性格に裏表がなくなり、それぞれの性質が表に出てきます。歳を重ねると頑固で攻撃的になって融通が利きづらくなる可能性がありますが、若い頃は明るく正直で行動が早い努力家です。 |
鳳閣星(ほうかくせい) | のんびり自然体な鳳閣星を、努力家で意志の強い貫索星が支える組み合わせです。鳳閣星の性質が表に出やすくなるので貫索星の頑固さが少し和らぎ、芯の強さを持ちつつ一歩一歩堅実に人生を歩んでいける人になるでしょう。 |
龍高星(りゅうこうせい) | アクティブな習得本能の星・龍高星と、頑固な守備本能の星・貫索星の組み合わせです。貫索星の「守り」の部分が強くなるので、より保守的で忍耐強い性質になるでしょう。龍高星らしい積極性にも落ち着きが出て、物事を俯瞰してみることができるようになりますよ。 |
石門星(せきもんせい) | どちらも守備本能の星でありながら、単独行動を好む貫索星に対して石門星は協調性に長け世渡り上手。この二つが組み合わさると生き方に柔軟性が出て、貫索星らしいマイペースさが流行に敏感な性質に振れ、逆に「まずは動いてみる」タイプの石門星らしさには計画性が出てくるでしょう。 |
司禄星(しろくせい) | 貫索星と司禄星は、似た者同士で相性の良い組み合わせです。どちらもマイペースで堅実なタイプですから、両方合わさると心の葛藤がなくなり、自分に素直に生きられるでしょう。生活の基盤がしっかりした着実な人生を歩めそうですね。 |