易経

易占い【22】山火賁(さんかひ)の意味や爻を解説!

山火賁(さんかひ)の解説|卦辞の読み解き方

「賁」とは飾りのこと。物事を美しくするもの全般を差す卦です。わかりやすいものならアクセサリーや衣装がそれですし、また内面を彩る技術や風習もそれに当たります。

また「山火」とは山の下に火、太陽がある様子です。すなわち夕日のことで、西日が自然を飾っているというわけですね。

物事はそれ自体では細かなところを理解するのが容易ではなく、それをデコレーションするものを見ることで詳細を把握できます。山火賁とはつまり、かすかな導きを示す卦なのです。

山火賁(さんかひ)の意味|大象の解説

何かちょっとした課題に着手すべきと読みます。あくまでも導きは小さなものですから、大事を成そうとしても上手くいきません。身の回りの何気ないことを充実させるのが良いでしょう。

習い事を始めたいというのでしたらぜひやるべきです。趣味で挑戦したいものがあるのであればこの機にチャレンジしてみるのまた良しですね。

さらに、この卦が導かれたという場合、当事者こそが飾りとなるべきであるという意味でもあります。主役となって人前に出るのではなく、脇役として誰かをサポートすると幸運に恵まれるのです。

なお夕日を指す卦でもありますから、見通しがどうしても暗くなってしまいます。これは自然の摂理ですので受け入れるしかありません。身近なところに目を向け、それを頼りにしていればやがて進むべき道が見つかるでしょう。

山火賁(さんかひ)の解釈|目的別の解釈

恋愛 始まったばかりの恋ではまだ時間がかかると見、これまでアプローチを重ねてきたのであれば間もなく成就すると見ます。
片思い 相手の振る舞いに隠れた気持ちに気づければ進展するでしょう。
復縁 向こうが煮え切らない態度のため思うようにいきません。
しばらくは様子を窺いましょう。
結婚 ゴールインは近いです。
ただし入籍はすぐでも結婚式はまだしない方が良いでしょう。
相手の気持ち 想いを暖めてくれていますし、遠回しに好意を伝えてくれていたりします。
仕事 大きなプロジェクトは思うように進まなくなります。
職場環境の改善に努めると良いでしょう。
転職 時間がかかるばかりでなかなか良い転職先が見つかりません。
運勢 先行きが不透明で大きなことをしようとすればつまずきます。
物事の細部にこだわろうとすれば上手くいくでしょう。
金運 一時的に儲けが出ることもありますが、長期的に見ると良くないです。
失せ物 身近なところで見つかります。
当事者がよくいる場所をよく探しましょう。

山火賁(さんかひ)の爻|小象の解説

初爻から四爻までが正位を得ています。うち、陽の気が増す初爻・三爻では当事者が主役として振る舞うべき場面が増えるでしょう。

一方で、陰の気が増す二爻・四爻では行動力が損なわれるものの、二爻ではそれが吉となります。逆に四爻ではチャンスを掴みにくくなるので気をつけてください。

残りの五爻と上爻は不正です。これらの爻では堅実さを大事にしましょう。

上爻の意味 身を飾るのはやめましょう。周囲の目は気にせず、思うがままに振る舞うことこそが未来の幸運を引き寄せます。
五爻の意味 表面的な美しさを重視すると将来的に損をします。当事者にとって実益のあるものに投資することこそが幸せを呼び込むでしょう。
四爻の意味 腰が重くなってしまい、目の前にチャンスがあってもなかなか動けません。一念発起してすぐに行動を起こしましょう。
三爻の意味 嬉しいことを言われて気分が良くなってもそれは一時的なものです。将来には繋がらないので退け、当事者の内面を磨くのが良いでしょう。
二爻の意味 自分を出さず、人の支えとなることで吉運を呼び込めます。誰かのアドバイスを参考にするのも良いでしょう。
初爻の意味 利益のない誘いに悩まされます。気乗りしないものは全て断ってしまいましょう。当事者がやりたいようにすれば吉。
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