易経

易占い【12】天地否(てんちひ)の意味や爻を解説!

天地否(てんちひ)の解説|卦辞の読み解き方

「否」とは塞がるという意味です。そのため、「不利君子貞」とある通りどれだけ実力を発揮しようとしたとしても思うようにいきません。

また、その原因は「大往小来」が示す通り実力のない者たちの勢いが盛んだからです。このようなときだからこそ、無理をするのは好ましくないでしょう。

正しさを貫こうとしても聞き入れてはもらえません。ここは一旦折れて身を引くようにしてください。自己防衛に努め、再起の時を待つことが大事です。

天地否(てんちひ)の意味|大象の解説

「地天泰」とは概ね逆の卦となります。良くない時期は長続きしますし、正しいことをしようとしても上手くいきません。そればかりか、当たり前のことすらままならなくなります。

そのため、どれだけつらく悲しみに沈んだとしても反撃すらできないでしょう。ただ、それは何もするなということではありません。求められるのはただ「努力」のみです。

目の前に道はありませんので、回り道をして目的地に行き着く方法を探してみてください。正攻法は通じませんので、ときには妥協も必要でしょう。ただ、理想通りとはいかずとも、頭をひねって答えを模索していけば、やがて光が見えてきます。

いまの飢えをしのぎ、どうにか未来に繋げていくこと。「その場しのぎ」とも思えるような手段こそ、現状を切り開く唯一の武器なのです。

天地否(てんちひ)の解釈|目的別の解釈

恋愛 短期的には良いとはいえず、焦れば墓穴を掘ることになります。
しかし長い目で見て相手の心を変えようとすれば、徐々に吉へと転じていくでしょう。
片思い 思わぬところですれ違いが生まれがちです。
今は進展を望むべきではありません。
復縁 下手に連絡を取るとケンカになります。
人づてに相手の様子を窺うと良いでしょう。
結婚 今は計画を進めるべきではありません。
あくまでも二人の関係を温めるだけに留めてください。
相手の気持ち ネガティブな感情を募らせています。
もしつらいことを言われても反論は控えること。
仕事 順調だったものは上手くいかなくなり、対人関係でも摩擦が増えます。
転職 退職をしようとしても業務の引き継ぎで揉め、良い転職先を探すのも上手くいかないでしょう。
運勢 何事も思い通りにいきません。
攻めの姿勢を捨て、大人しく過ごすと吉。
金運 支出がかさむばかりで実入りは少ないです。
倹約に努めること。
失せ物 価値あるもの、失いたくないものほど見つけるのは簡単ではありません。

天地否(てんちひ)の爻|小象の解説

二爻、五爻のみが正位です。二爻は陰の気が強まるため、大きなことをしようとするとすぐに咎められることになります。逆に、五爻では陽の気が強まり当事者側が動きやすくなりますが、油断しやすくもなるでしょう。

また、初爻から上爻へ近づくにつれて少しずつ良くなっていくという見方をします。

上爻の意味 今までの努力が実を結び、つらい時期に終止符が打たれます。状況が好転を見せるまで、しっかりと頑張り抜きましょう。
五爻の意味 堅実に努力をすれば報われるようになるでしょう。しかし気を抜けば思わぬトラブルに見舞われます。気を引き締め直すようにするべきです。
四爻の意味 暗い状況に一条の光が差し込みます。今までできなかったことも少しずつですが実行できるようになるでしょう。さらに、嬉しい知らせが舞い込むこともあります。
三爻の意味 誘惑に負けがちです。その場しのぎの手段に頼ってはいけません。将来を見据え、誰にでも胸を張れる行動を選びましょう。
二爻の意味 当事者が出る杭になれば即座に打たれます。目立った行動は慎み、未来に備えるときだと考えて不運に耐えましょう。
初爻の意味 不穏の種があちこちで芽吹き始めます。続けてきたものはこれまでのやり方が通じなくなったらすぐに対策を練りましょう。また、美味しい話があったとしても断るべきです。
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