易経

易占い【20】風地観(ふうちかん)の意味や爻を解説!

風地観(ふうちかん)の解説|卦辞の読み解き方

「観」とは観察のこと。何かを見せ、見られるという意味になります。そして「盥而不薦。有孚?若」とはかつての王が行った祭祀について述べたものです。

国のトップの者が厳かに儀式を行い、その様子を人々が見ることでよりいっそう服従の意思を固めたという旨を示しています。

これと同じように、大事なことは言葉では表されません。自分の行いが正しいかどうかは、周りがどのような振る舞いをしているかという部分から察するしかないのです。

風地観(ふうちかん)の意味|大象の解説

形ないものに対して敏感になるべきだという卦です。そのため、心情について占った場合には良いと見ます。逆に、それ以外の面ではほとんどの場合好ましくありません。

運には勢いがなくなり、少しずつ落ち着いていくでしょう。ただ、その不穏な動きを感じとったとしても、ただ見ていることしかできません。風見鶏のように、周りの顔色を伺って過ごすのがせいぜいといったところでしょう。

その結果、どうにか現状を維持することはできるケースもあります。逆に、状況を打破しようとあれこれすれば、衰退は免れません。今は風向きが変わるのをじっと待つのが良いでしょう。

なお「観」は観光を示すものでもあります。どこかを見て回りたいというときにこの卦が出たのであれば問題ありません。映画や舞台鑑賞などをするのも良いでしょう。

風地観(ふうちかん)の解釈|目的別の解釈

恋愛 精神的な部分の繋がりは深まりやすいです。
しかし、実際に何か行動を起こそうとすると上手くいきません。
相思相愛だと思っても焦らなければ吉。
片思い 気持ちは通じ合いますが、交際にはまだ発展しないでしょう。
復縁 相手の気持ちに再び熱が戻ってきているものの、すれ違いが起きやすいです。
結婚 お互いの気持ちが結婚に向いているものの、環境が伴わず話が前に進みません。
相手の気持ち 大事に思ってくれています。
その気持ちを察してあげましょう。
仕事 以前と比べて効率が落ちているにも関わらず、問題点がはっきりとはわかりません。
転職 素晴らしい転職先を見つけたと思っても、実際に働き出すと良くない場合が多いです。
運勢 大丈夫そうに見えたとしても少しずつ衰えていきます。
金運 陰りが見えてきます。
投資、賭け事はここが引き時だといえるでしょう。
失せ物 すぐに見つかるでしょう。
特に、低いところにある場合が多いです。

風地観(ふうちかん)の爻|小象の解説

二爻、四爻、五爻が正位を得ています。二爻、四爻では陰の気が強まり、物事がよく見えなくなるため意識してください。一方で五爻は陽の気が強まり吉運が得られます。

また初爻、三爻、上爻は不正ですが、上爻のみが吉です。初爻、三爻では慎重に判断しましょう。

上爻の意味 見るばかりではなく行動を起こせるようになります。余計なことが気になりがちですが、それらを無視できれば幸運に恵まれるでしょう。
五爻の意味 誰にでも平等に接するようにすればトラブルを避けられます。また、リーダーや人を導く立場にあると、注目が集まりやすくなるため不正には気をつけてください。
四爻の意味 転換期に入ります。しっかりと目の前のものを見定め、良いものであればチャレンジしましょう。気づきにくいだけでサポートしてくれる人も身近にいます。
三爻の意味 周りの目を気にして思うように動けなくなりがちです。しかし、当事者の手の届くことであれば心配はいりません。
二爻の意味 周囲が見えないばかりか、自分すらも見失ってしまいます。当事者の良い面、相手の褒めるべき点、そのどちらもしっかりと理解する必要があるでしょう。
初爻の意味 ミスが多くなりがちです。早合点しやすいですので、現状をよく観察し直しましょう。大切なことに気づければ徐々に良くなります。
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