四柱推命は、東洋ではかなりメジャーな占術です。陰陽五行説をもとにした占いは数多く存在していますが、その中でも古来より親しまれてきたのが四柱推命でもありますよ。個人の性格から運気まで幅広くみることが可能です。
こちらでは四柱推命の「印綬」にあたる人の性格や恋愛の傾向、仕事運や金運、各通変星との相性などを詳しく見ていきます。印綬の基本的な性質を知って、これからの行動指針や人付き合いにぜひ役立ててくださいね。
もくじ
四柱推命の印綬(いんじゅ)の読み方や意味は?
印綬は「いんじゅ」と読みます。四柱推命は古代中国より盛んになった、陰陽五行説に基づいた東洋生まれの占術です。個人の生年月日と生まれた時間をもとに命式(めいしき)を算出していきます。生まれた場所がわかればより詳しい占断が得られますよ。
「年柱、月柱、日柱、時柱」と、四つの柱から成るのが命式と呼ばれるものです。性格を見るときは、主に月柱の通変星を確認するとよいでしょう。
もともと印綬(いんじゅ)とは、階級を表わす印章を飾る組み紐のこと。身分の高さや名誉を意味する星ということですね。気高さがあり、ものごとをとことんまで追求していく性質を持ちますよ。
通変星に印綬を持つ人は感性が鋭く、それでいて大らかな包容力と愛情を持つタイプです。
四柱推命の印綬(いんじゅ)の性格や特徴
見かけはクールでも愛情豊か
印綬の人は大らかな慈愛の精神を持ち、包容力バツグン。男性なら庇護欲が強く、女性であれば母性本能が豊かです。印綬の人は理知的でクールに見える人も多いのですが、深くて強い愛情を隠し持っていますよ。
ただ、少し不器用な面もあり、大きな愛情を持っているにもかかわらずストレートに表現するのは苦手です。ちょっとからかい気味に構ってきたり、好きなのにツンツンしたりする「少し天邪鬼タイプ」ですので、印綬の人からの愛情は少しわかりづらい面があります。
そして身内意識が強い人ですから、それ以外の人に対する態度は少々冷たく感じられるかもしれませんね。でも、深く知り合えば印綬の人がどんな人かはよくわかるので、周囲からも自然と愛されるタイプの人ですよ。
名誉を重んじる気高い人
収入アップや出世といった世間が評価しやすい「目に見えるかたち」でなく、名誉を重んじる印綬の人。生きかたや自分が信じる「あるべき姿」にも強いこだわりがあり、理想もプライドも高めです。
聡明で、実際一目置かれることも多いのですが、謙虚な性格なのでそれを鼻にかけたりはしません。ただ、「自分は優れた人間だ!」と心のどこかでは思っているので、プライドは高いほうだと言えます。しかし理想の自分になるための努力も怠らないため、実力に裏付けられた自負です。
名誉を重んじるタイプですから、目上の人を立てたり、礼儀正しく接したりするのも自然にできます。一見すると堅苦しく感じられますが、あくまでも「自分がそうでありたい」というだけで、他人にそういった姿勢を強要することはありませんよ。
好奇心が旺盛な勉強家
印綬はなんといっても学びを表わす星。月柱に印綬を持つ人は、学者肌で研究熱心なタイプです。子どものころから成績がよかったという方も多いはず。知的好奇心が旺盛で、気になったものごとは調べずにはいられません。
また、勉学のみに限らず、自分が興味を持ったものごとに対しては徹底的に知り尽くしたいという意欲が高い人でもありますよ。技術習得も得意ですから、何らかのプロフェッショナルになる人もたくさんいるのです。
そんな印綬の人が興味を持つのは流行に乗ったものではなく、古典的なもの、歴史が古いものである場合が多いでしょう。たとえ仕事とは直接かかわりのないものでも、一生かけて研究したり学んだりして、人生を豊かにしていきます。
保守的で控えめ
平和主義で、他人とぶつかるのを嫌う印綬の人。つねに冷静で、一歩引いたところから人を観察しているようなところもあります。人間が嫌いというよりは人の動向に興味津々で、行動や考えを観察して分析するのが好きなタイプですよ。
印綬の人は保守的で、自ら積極的に交友関係を広げるタイプではありません。社交的に振る舞っていたとしても、なかなか他人には本心を見せない面があります。自分の内面の世界を馬鹿にされたくないという気持ちの強さも、保守的な態度の理由の一つです。
だからこそ信頼できる人に出会えれば、その人をとても大切にします。仲間・身内と認定した人たちとは、狭いコミュニティであっても深い信頼を築いていのが印綬の人です。
自分に対する信頼が強い人
鋭い感性と聡明な頭を持つ印綬の人は、自分にとって不可能はないと思っています。大抵のものごとに対して理解も早く、どのようなことでも少し学習しただけでやってのけられる人です。自信家な人も多いのですが、そんな気持ちを大っぴらに出すようなこともしません。
もし、自分が興味のあるものごとでうまくできなければ、できるようになるまで粘り強く努力する人でもありますよ。ですから、自分にできないことはない!と強く信じられるのですね。自己肯定感の強い人ですが、厭味ではないので多くの人から信頼されます。
印綬の人は自分から交友関係を広げていくタイプではありませんが、その才能や品行方正さに惹かれて人が寄ってきて、いつの間にか人気者になっていることも稀ではありません。
四柱推命の印綬(いんじゅ)の恋愛傾向・好みのタイプ
愛情深くて精神的な繋がりを重視する印綬の人ですが、愛情表現はかなり淡白です。ストレートに想いを表現するのを気恥ずかしく思い、なかなか素直になれない一面があります。
ただ、多くの人からモテるよりも、自分のことを本当に理解してくれる人が一人居ればいいと考える人です。他人に心を許すのにも少々時間がかかりますが、だからこそ本気で好きになった人には愛情をたっぷりと与えようとします。
好きになるタイプは、自分が関心を持つ分野で尊敬できる一面を持つ人です。少し内弁慶なところがありますが、好きになった人に対しては饒舌に自分の夢や想いを語りますよ。
恋愛傾向としては、長く一緒に傍にいる人に恋心を抱くタイプですね。印綬の人のことをよく知っている人からの紹介などでも良い出会いが得られますよ。穏やかに恋心を育てて成就させる人です。
四柱推命の印綬(いんじゅ)の適職・仕事運
知的好奇心が強くて、学習意欲も高い印綬の人。母性や包容力もたっぷりあるので、人を教えつつ育てる職業に就くのがうってつけですよ。教師や塾の講師に適性があるでしょう。
勉強に限らず知識豊富な人も多いので、インストラクターやカルチャー教室の講師なども適職です。研究熱心な人ですが、研究室に籠っているよりも他人を教えるほうがやりがいを感じられそうです。技や伝統を継承するような職でも活躍できるでしょう。
冷静な分析力と判断能力を活かした税理士や医師、コンサルタントなども適職です。いずれにしても、人から「先生」と呼ばれるような仕事に向いています。勉強好きな人が多いので、国家資格を取得してそれを仕事に活かしていくのもいいですね。
独創的な感性と地道な作業にも耐え得る粘り強さを持っていますから、絵画や彫刻、作家などの芸術で認められる可能性も大いにあります。
四柱推命の印綬(いんじゅ)の金運
印綬の人は、一般的にはお金に困ることの無い幸運の持ち主と言われています。生家が裕福だったりする場合も多く、親や親戚から財産を受け継ぐ可能性も高いのです。
お金に対する執着心も薄く、金銭に重きをおくようなタイプではありません。特に年若いうちは、出世や収入の高さよりも名誉を重んじる傾向があります。自分が興味のあるものごとに携われるのであれば質素倹約も厭わず、浪費するようなタイプでもないのです。
若いうちの苦労が実る人も多く、晩成に向かって金運はより一層上昇していきますよ。ただ、お金の使いかたはあまり上手とは言えません。家庭を持ったらパートナーに、事業を興すなら然るべき専門家に金銭面を委ねると上手くいきますよ。
四柱推命の印綬(いんじゅ)とほかの通変星の相性
四柱推命の印綬(いんじゅ)と比肩(ひけん)
行動派の比肩と頭脳派の印綬は、お互いにない部分をカバーし合って助け合える、とても良い相性です。仕事や趣味などで同じ目標があれば尚良いでしょう。お互いに持ち味を活かし合えるので、さらに結びつきが強くなりますよ。
四柱推命の印綬(いんじゅ)と劫財(ごうざい)
お互いにありのままで安心してお付き合いできる相性です。野心の強い劫財を印綬がバックアップするかたちとなります。劫財の頼りがいのある面が、印綬の人にとってはとても魅力的に映るでしょう。情報交換や意思の疎通をこまめにすると尚良しですよ。
四柱推命の印綬(いんじゅ)と食神(しょくじん)
どちらも穏やかな性質で気が合い、相性は良いほうです。ただ、和やかな関係性は築けるものの、価値観はまるで逆と言えるほど違います。お互いの考えを尊重して受け入れていけば、末永く仲良くやっていける相性ですよ。
四柱推命の印綬(いんじゅ)と傷官(しょうかん)
仲良くなるまでに、少し時間がかかってしまう組み合わせです。どちらも独自の世界観を持っていますが、そこに干渉し過ぎずに関わりあえば関係もうまくいきますよ。どちらも相手の世界を尊重し、ほどほどの距離感を保てばのびのびと自分らしく過ごせる関係性を築けます。
四柱推命の印綬(いんじゅ)と偏財(へんざい)
結果を求める偏財と過程を大切にする印綬は、理解し合えるまでかなりの時間を要する相性です。しかしセンスの高さと感受性の強さは共通していますから、芸術などの話から仲良くなれるお相手ですよ。お互い寛容に相手を受け入れましょう。
四柱推命の印綬(いんじゅ)と正財(せいざい)
どちらも真面目で穏やかなタイプで、仲良くなれるまでに時間は掛かりません。ただ、理想主義の印綬と現実的な正財。考え方がまったく違うため、どこかですれ違う可能性もあります。お互いの考えを尊重していくことが大切ですよ。
四柱推命の印綬(いんじゅ)と偏官(へんかん)
偏官の行動的な面が印綬のサポートによって活かされます。ただ、出会ってすぐはどちらもお互いを近寄りがたいと思ってしまうかもしれませんね。そこを乗り越えられれば、最強タッグが生まれる好相性ですよ。
四柱推命の印綬(いんじゅ)と正官(せいかん)
人としてお互いを尊重し合える相性です。精神的な繋がりも強く感じられ、恋愛でも良きパートナーとなりますよ。出会ってすぐ盛り上がるような相性ではありませんが、時間をかけてじっくりと仲を深めていける二人です。
四柱推命の印綬(いんじゅ)と偏印(へんいん)
お互いの価値観に理解を示しやすい相性です。仕事でも恋愛でも尊敬し合えて、感性も自然にバッチリ合いますよ。印綬が偏印の才能を引き出す関係ですが、両者の発想力と知恵を活かしてお互いを高め合える相性でもあります。
四柱推命の印綬(いんじゅ)と印綬(いんじゅ)
どちらも好奇心が旺盛なので、お互いを刺激し合える相性です。ただ、どちらもプライドが高く、本心を見せ合えるまで時間が必要。知的な会話で話が盛り上がりやすいので、共通の話題や趣味があれば接近しやすくなりますよ。
印綬(いんじゅ)の人は豊かな才能で他人を惹きつける人気者!
印綬の人は乾いたスポンジのように知識を吸収していき、自分のものにしていきます。好奇心も強く、気になったものごとは深く追求せずにはいられません。調べものをしたり、学習したりしているときが、印綬の人にとっては至福の時間です。
ただ、他の通変星との組み合わせによっては、また違った面がクローズアップされることもありますから、その点も少し頭に入れておいてくださいね。
穏やかで真面目で、自己肯定感も強い印綬の人。繊細でデリケートな一面もありますが、深い愛情を持った人情味溢れる人柄に加え、豊かな才能も持っています。その才能と人柄に引寄せられる人も多く、いつの間にか多くの人から慕われている人気者タイプです。