四柱推命は、東洋ではメジャーな占術です。陰陽五行説をもとにした占いは数多く存在していますが、その中でもかなり古くから親しまれてきたのが四柱推命でもありますよ。個人の性格から運気まで幅広くみることが可能です。
こちらでは四柱推命の「偏印」にあたる人の性格や恋愛の傾向、仕事運や金運、各通変星との相性などを詳しく見ていきます。偏印の基本的な性質を知って、これからの行動指針や人付き合いにぜひ役立ててくださいね。
もくじ
四柱推命の偏印(へんいん)の読み方や意味は?
偏印は「へんいん」と読みます。四柱推命は古代中国より盛んになった、陰陽五行説に基づいた東洋生まれの占術です。個人の生年月日と生まれた時間を元にして命式(めいしき)を算出していきます。生まれた場所がわかればより詳しい占断が得られますよ。
年柱、月柱、日柱、時柱と、四つの柱から成るのが命式と呼ばれるものです。性格を見るときは、主に月柱の通変星をチェックするようにするとよいでしょう。
偏印は「副業」を意味するといわれる星です。同時に二つのことをこなせる、器用さを持ちますよ。通変星に偏印を持つ人はマルチな才能を持つ天才タイプで、ガッツがあり、発想力が豊かな人です。自由奔放な心を持ち、何ものにも縛られたくないという気持ちを強く持っています。
四柱推命の偏印(へんいん)の性格や特徴
束縛を嫌う自由人
偏印の人はとても自由な心の持ち主です。何ものからも縛られたくないという気持ちが強く、束縛を嫌います。ルールや規則に縛られない自由な心があるからこそ、斬新で画期的な発想を得られるんですね。
他人からの干渉や指図を嫌うタイプで、自由に行動させておいたほうが実力をノビノビと出せます。何もないところから、誰もが思いつきもしなかった新しいものを生み出せるひらめき型の人です。直感的なタイプで、スピリチュアル的なものを重視する場合もあります。
基本的な行動の指針は直感的に得られるので、他人からは理解され辛い面もあるでしょう。ですが、どこかミステリアスで才能豊かな偏印の人には隠れファンも多く、秘かに想いを寄せている人も多いのです。
空想の世界から生まれる豊かな発想力
偏印の人の斬新な発想力の元は、独特の「空想の世界」。常日頃から偏印の人の頭の中には大きな宇宙があるかの如く、様々な空想・イメージ生まれ続けていますよ。少し浮世離れしたような面があるのは、偏印の人が空想の世界に生きているからなのかもしれませんね。
既存の世界観を誰かと共有するよりも、独自の世界を大切にしたい人です。だからこそ、偏印の人が繰り出してくる新しい発想にはこれまでには感じられなかった新しい、独特の魅力があるのでしょうね。
現実に存在しようが存在しなかろうが、偏印の人にとっては大きな問題ではありません。自分の頭のなかにあれば、存在しているのと同じことだからです。後はそれをどうやって具現化するかは、偏印の人自身に委ねられていますよ。
視点はつねに客観的
つねに俯瞰でものごとを客観的にとらえる偏印の人。自分自身にかかわることですら、どこか他人事のようにとらえているフシがあります。こうした性質は他人からするとドライで割り切った性格と見られる場合も多いのですが、だからこそいつも冷静な判断ができるとも言えますよ。
ものごとを自分の損得だけでは判断しません。「印」を持つ人の価値観は、金銭や地位、物質的なものに決して左右されず、名誉やプライドを重んじる傾向にあります。偏印も例外ではなく、自分の理想像をしっかり持ち、そこにむかって努力していきます。
他人からは理解し辛い判断であったとしても、自分が正しいと思ったことを貫いていく「信念の人」です。
興味のあることには驚異的なガッツを見せる
気骨のある偏印の人。ただ、基本的に飽きっぽい面があり、興味の矛先があちこちに行ってしまいがち……。理解力も高く、大抵のものごとは少し見ただけ、体験しただけでできるようになる器用さを持っているからだと言えるでしょう。
そんな具合ですから、すぐに習得できるようなものごとには深く興味を示せないというのもありますね。達成感を得にくいため、何かに一生懸命になるということが少ない傾向にありますが、自分自身が強く興味を持ったものごとに対しては驚異的な集中力を見せます。
また、習得するまでどんなに大変な道であったとしても、決して諦めたりはしません。ここに来てようやく偏印の人の胆力が発揮されるようになりますよ。偏印の人をその気にさせるには、それなりに習得が難しいものに興味を抱く必要があるようですね。
平和主義で心の平穏を望む
感情的になるのを嫌う偏印の人は、争いごとや揉めごとから遠ざかろうとするタイプです。どんな問題に対しても平和的な解決を望み、いつも平坦な精神でいられることを望みます。元々神経が細やかなタイプですから、いさかいで気持ちを乱されるのがイヤという面もありますよ。
偏印の人は意外と心配性です。何よりもまず頭を働かせるタイプで、想像力もたくましいので、ついつい先取りして色々と考えてしまいます。余計な揉めごとや争いで、気持ちをあちこちへと散らされたくないという考えに行き着くのは当然なのかもしれませんね。
自己主張も控えめで穏やかな偏印の人は、いつでも平和に自分の世界を楽しんでいたいと思っていますよ。争いが嫌いで平和主義になるのも必然と言えるでしょう。
四柱推命の偏印(へんいん)の恋愛傾向・好みのタイプ
隠そうとしても漏れ出る品格があり、自分のことを多く語らないミステリアスな面がある偏印の人。才能豊かな個性派で意外と面倒見のよい面もあったりして、男女ともにかなりモテるタイプです。
恋のお相手にも個性や独自性、高いセンスを求めますよ。自身が個性派なので、少し他の人とは違った面があっても大らかに受け入れてくれるタイプです。好奇心の強い人ですから、少し変わった面がある人により強い興味を抱きます。
ただ、良くも悪くも熱しやすく冷めやすい人です。情熱的な面もありますが、長きに渡って関係を続けるためには飽きさせない工夫が要りますね。お相手も何かを強く追い求めるタイプだったり、恋愛以外に情熱を傾けるものがあったりするタイプがベストです。
お互いに刺激を与え続けられる関係であればうまくいきますよ。同じものを追い求める必要はありません。恋のお相手も自分らしく生きることをモットーとしていれば、その生きかたに大いに刺激を受けますよ。
四柱推命の偏印(へんいん)の適職・仕事運
発想力が豊かで、天性の優れた感性を持つ偏印の人。芸能人や芸術家などクリエイティブな職業の人がもっとも憧れる星だと言われています。偏印を持つ人には、アーティストや役者として才能を開花させる人も多いでしょう。
何もないところから新しいものを生み出す才能を活かして、企画系の仕事、デザイン関係や漫画家、クリエイターなどにも適性がありますよ。ひとところに留まっていられない性質を活かして、旅関係の職に就くのもいいですね。
独特なものの見方ができるので、評論家になるのも向いていますよ。また、偏印は占いの星とも言われる星です。少し変り種ではありますが、直感力を活かした占い師や精神性の高い僧侶などに適性がありますよ。
大勢で働くよりも一人でこなすような仕事に向いています。ある程度の経験を積んでから起業するのも吉です。とにかくどんな職業でも飽きがこないように、同じことの繰り返しではなくつねに流動的なものに携わる職業に就けば大成しますよ。
四柱推命の偏印(へんいん)の金運
偏印の人の金運は、職業の選択によって大きく左右されます。合わない職業を選んでしまえば転職を繰り返したり、気まぐれに仕事を辞めたりする可能性も。でも、合った職業を選べば、才能豊かな人ですからどのような分野でも大きく稼げますよ。
また、「副業の星」といわれる偏印を持っていますから、一つの仕事にこだわる必要はありません。主に金銭を得る仕事に就きながら、趣味と実益を兼ねたサイドビジネスに力を入れることも可能ですよ。気分を変えて、つねに新鮮な気持ちで仕事と向き合いましょう。
副業がいずれは本業になる場合もありますよ。偏印の人は金銭に対して欲を持つのはNGです。自分の才覚を活かせるものごとを見つけて、それをお金に変える手段を見つけることが大切ですよ。
四柱推命の偏印(へんいん)とほかの通変星の相性
四柱推命の偏印(へんいん)と比肩(ひけん)
お互いに束縛を嫌うタイプで接点が無いように思えますが、意外と意思は通じ合う仲です。偏印の柔軟性が比肩を大らかに包み込み、恋愛でも仕事でも組み合わせとしてはうまくいきます。どちらも強情にならないように、価値観を理解して譲り合う気持ちが大切です。
四柱推命の偏印(へんいん)と劫財(ごうざい)
お互いに直感的に仲良くなれるお相手です。共通の趣味や話題があれば、すぐに盛り上がれますよ。ただ、プライベートで仲良くなったときにはどちらも散財しやすいので、金銭面には注意が必要です。偏印の人が劫財の人の面倒をみるような関係になりますよ。
四柱推命の偏印(へんいん)と食神(しょくじん)
偏印のセンスの高さ、食神の朗らかさに、お互いトリコになりやすい相性です。パッと燃え上がるような感覚がありますが、長く付き合うにはどちらもマイペースさを制する必要がありますよ。食神は偏印のアイディアをかたちにしてくれる貴重な人でもあります。
四柱推命の偏印(へんいん)と傷官(しょうかん)
傷官の人にとって、独特の世界観を持つ偏印の人はとても刺激的なお相手です。感覚派ということで似たようなお二人ですが、一度歯車が狂うと修復し辛い相性でもあります。上手にコミュニケーションを取り合っていけば、楽しい時間を過ごせる組み合わせですよ。
四柱推命の偏印(へんいん)と偏財(へんざい)
お互いに馬が合うと感じられるお相手です。ただ、現実的な偏財の人が、偏印の人の感覚的な面についていけるかどうかが重要なカギとなります。本質的な部分ですれ違う可能性があるので、お互いの価値観の違いを理解し合うことが大切ですよ。
四柱推命の偏印(へんいん)と正財(せいざい)
お互いまるで違う性質を持ち、わかり合うまでには時間がかかってしまうお二人です。でも、正財は偏印のセンスの良さを高評価する傾向にあります。偏印の人のほうが苦手に感じるお相手ですが、お互いを思い合って譲り合いの精神を持てば悪くない相性ですよ。
四柱推命の偏印(へんいん)と偏官(へんかん)
偏官の人は偏印の人のセンスを高く評価します。お互いの才能を認め合い、偏官の人が偏印の人をサポートするように動くと、とても良い関係が築けるでしょう。多少衝突したとしても最終的にはわかり合えるので、しっかりと話し合うことが大切ですよ。
四柱推命の偏印(へんいん)と正官(せいかん)
生真面目な正官の人。一見相性が悪そうに思えますが、実際にはとても良好な関係を築けるお相手です。正官の誠実さや安定感に強い信頼が持てるでしょう。手を焼きながらも偏印を可愛がってくれる正官の人とは、無理せずともお互いの良さを引き立てあえる相性ですよ。
四柱推命の偏印(へんいん)と偏印(へんいん)
感覚や直感で動く者同士、お互いに浮き草のようなお二人。同じ目標があったり、共通の楽しみがあったりする関係なら息は合いやすいですよ。通常時から距離感をもって付き合う関係なので、離れていても傍にいてもお互いにあまり違いは感じられないでしょう。
四柱推命の偏印(へんいん)と印綬(いんじゅ)
印綬と偏印は表裏一体のお二人。相反する面がある中、通じ合える部分も多いお相手です。お互いの知識の豊富さと偏印の人の大胆な発想力があれば、お互いの高い理想を叶えることも不可能ではありませんよ。お互いを尊重していけば、良い関係でいられます。
偏印(へんいん)の人は独創的なアイディアを持つ天才肌!
偏印の人は独特の発想力を持ちます。独自の世界観を作り上げ、そこから湧き水のように絶えることなくアイディアを生み出す人ですよ。まるで背中に翼がついたような自由さは、偏印の人が持ち味を発揮するために必要なファクターでもあります。
ただ、他の通変星との組み合わせによっては、また違った面がクローズアップされることもありますから、その点も少し頭に入れておいてくださいね。
器用なタイプで、何でもすぐに吸収できる天才肌の人です。偏印の人が熱くなることは滅多にありませんが、関心を持ったものごとに対して驚くような集中力を見せます。その豊かな才能と斬新なアイディアで、世の中をアッと言わせられる稀有な存在ですよ。