四柱推命では命式にある天干(てんかん)と地支(ちし)の組み合わせによって、個人の特性や考えかたなどがわかります。
己巳(つちのとみ)とは初夏の畑を表わす言葉です。豊かな土壌に恵まれているさまは、豊かな才能にあふれている性質の象徴。己巳生まれの人は熱い魂を内面に隠し持つ人ですよ。
こちらでは己巳の性格や男女別の気質、男女別の恋愛傾向、結婚運、仕事運、良い相性と悪い相性、己巳の有名人をお伝えしていきます。
もくじ
己巳生まれの基本的な性格・特徴
肝が据わっている
大らかな母親のような性質を持つ己巳の人。醸し出す雰囲気はほんわかとしていても内面には芯の強さがあり、ちょっとやそっとでは動揺しない太い肝っ玉の持ち主です。そんな強さに惹かれて、周囲には多くの人たちが集まってきますよ。
身の周りで突然驚くような出来事が起きたとしても、己巳の人は悠然としていて動じません。周りの人たちが慌ててバタバタとしている中、冷静にその場における最善の行動を起こします。予想外の事態が起きても、すぐに頭の切り替えができるからですね。
また、周りから少し無謀だと思われるようなチャレンジでも平然とやってのけます。もちろん、己巳の人だって恐れは感じますが、それ以上に自分に対する信頼が揺るぎないのです。
機転が利く
己巳の人は人当たりもよく、いつも明るく大らかに他人と接します。そして機転が利き、とても気配り上手です。大勢と一緒に遊んでいても一人で詰まらなそうにしている人がいないか、飲み物のグラスが空いていないかなどをいつも気に掛けていますよ。
己巳の人は他人を思いやる気持ちが強いので、こうした気働きがサッとできるのですね。つねに広い視点を持ってものごとや人を観察しているというのも一つの理由です。迷いの無い行動力も合わさって、思ったことをすぐに行動に移せます。
また、先ほど述べたように、想定外の事態が起きたとしても機転を利かして問題を速やかに解決できる処理能力も持ち合わせています。頭の回転が速くて想像力があるからこそ、その場に応じて臨機応変な対処ができるのです。
自己肯定感が高い
ものの考え方が超ポジティブな己巳の人。自分に対する肯定感も高いほうです。そんな己巳の人ですが、何の根拠もなく自分に自信があるわけではありません。
元々、己巳の人はとても努力家です。向上心もあり、つねに高みへ昇ろうと何かしらの努力を続けています。自分を高めるための努力や苦労も厭わずにこなしているという自負がありますから、自分に確固たる自信が持てるのですね。
己巳の人は精神的にもかなりタフですから、簡単にものごとを諦めたりはしません。研究熱心な性質も相まって、どんなことでもとことんまで追求したいと思っていますよ。持ち前の陽気さと明るさで、どんな苦難も乗り越えていけるツワモノです。
センスに恵まれている
己巳の人は、都会的なセンスの持ち主です。必ずしも目立つ服装をしているわけではありませんが、どこかに個性的なセンスを感じさせるテイストを混ぜ込んだりしますよ。体型にも気を配るので洗練した雰囲気を感じさせます。
生まれつき芸術的なセンスに恵まれた方も多いでしょう。先天的なものだけでなく、一つのものごとに打ち込む粘り強さもあるので、一芸を磨きあげていくのも得意です。大人になってから始めた習いごとを大成させることもできますよ。
さらに表現力も豊かなので、自己プロデュースがとても上手。周囲に向けての自己アピールを恥ずかしがらないので、他人に自身の魅力をソツなく最大に伝えられますよ。
世話好き
己巳の人は他人のお世話を焼くのが好きです。周囲の人をよく観察しており、いつも他人のために何かできることはないかと考えています。テキパキ指示してくれたり、あれこれ手助けしてくれたりするので、優柔不断な人にとってはとてもありがたい存在ですね。
こういった行動を取る己巳の人は、実はとても寂しがり屋です。親切心で自分から他人と関わろうとしているのもありますが、お世話を焼いている間は誰かと関わっていられるから寂しくない……という無意識からくる行動でもあります。
己巳の人の社交的で人懐っこい性格は、寂しがり屋の裏返しでもあるのですね。誰かのお世話をするのも好きですが、自分自身が誰かに甘えるのも上手です。
己巳生まれの女性は「明るく朗らかな気配り上手」
己巳生まれの女性は、例えるならばみんなのお母さんのような存在です。気配り上手でお世話を焼くのが好きなので、周囲の人たちから何かと頼られたり、重宝されたりしますよ。明るく大らかなところも、母親の朗らかさや包容力を思わせます。
見かけは洗練された都会的なおしゃれな人なのに、一皮向けば中身は愛情深い母親というギャップも大きな魅力ですね。己巳の人のお母さんっぽさはまだ他にもあります。例えば金銭感覚は慎ましやかで、かなりの倹約家です。
華やかに見えるルックスは己巳の人の印象がそう思わせているのであって、派手にお金をかけて身なりを整えているわけではありません。意外とプチプラの服や化粧品をセンスよく使っていたりするのです。
そんな風にしっかり者として周囲の人から信頼を寄せられる己巳の人ですが、実は一人でいるのは苦手です。いつも大勢で賑やかに楽しく過ごしていたいので、自分にとっても周囲の人たちにとっても居心地の良い場所を作ろうとしますよ。
己巳生まれの男性は「真面目でストイック」
己巳生まれの男性は、真面目で誠実な性格です。何でも器用にソツなくこなすように見えますが、その裏ではかなりストイックに努力していますよ。他人からの期待を裏切りたくないという律儀さがあり、どのようなものごとでも完璧に成し遂げてやるという強い気概があります。
男性の場合はお世話好きというよりは、他人からの期待に応えたい気持ちが大きいです。誰のどのような要求にでも応えられる自分でいたいと考えています。他人から頼られるのも好きで、そのためには「自分がしっかりしていなければ!」と思っているのですね。
己巳の男性は、温和で穏やかです。内面には情熱を隠し持っていますが、普段はあまりそういった素振りを見せません。ストレートに感情を表わすのは苦手で、嬉しさも苛立ちも中に押し込めてしまうところがあります。
ときどき溜めに溜め込んだ感情が爆発したりもしますが、カラッとした性格なので後は引きませんよ。こういった竹を割ったような性格も、己巳の男性が人気を集める理由ですね。
己巳生まれの女性の恋愛傾向・好みのタイプ
己巳生まれの女性は、気になる人に自分からアプローチしたりはせずに、お相手からの告白をひたすら待ち続けます。自分からアタックして断わられるのが恥ずかしくてイヤだという気持ちもあるでしょう。でも、そんな単純な理由だけではないようですよ。
中身はとても寂しがり屋ですから、断られてしまってその人と距離ができてしまうと悲しいというのが本当のところでしょう。気丈に振る舞っていても、大切に思っている人が離れていく事態は耐え難いのです。
己巳の女性は明るい性格で表情豊かですが、心の中を明け透けにするようなタイプではありません。満たされない気持ちも甘えたい気持ちも、全部一人で抱え込んでしまうのです。そんな繊細な己巳の女性を思う存分甘やかしてくれるような、包容力のある男性に心惹かれます。
面倒見の良さは恋人に対してももちろん発揮され、甲斐甲斐しくお相手のお世話を焼こうとします。ただし、お付き合いに発展しても自分から積極的にベタベタすることはありませんよ。どちらかといえばクールでサバサバした付き合いかたを好むほうです。
友だち関係の延長線上のような、お互いを尊重し合えて自由でいられる関係性が理想なのです。
己巳生まれの男性の恋愛傾向・好みのタイプ
己巳生まれの男性は、優しくて人当たりがいいので女性にはかなりモテるタイプです。感情をはっきりと表わさないところは不器用にも思えますが、弱っているときには甘え上手な面もあって女性の母性本能を無意識にくすぐります。
感情を露にしないので、受け身の恋愛になることも多いです。女性のほうから好意を寄せられて、それを受け入れて交際に発展していくパターンになりやすいでしょう。
しかし、いつも穏やかで冷静に見えるようで、心のうちには大きな情熱を秘めています。時に一気に恋心が燃え上がることもあり、ひとたび気持ちにスイッチが入ると猛アタックを開始する場合も。意中の女性を落とすまで、あの手この手で押して押しまくります。
頼りがいもあって男らしいので、好意を持つ女性は後を絶ちません。熱いのに冷静、不器用なのに甘えん坊など程よいギャップを感じさせるので、女性にとってはそれがたまらなく魅力的に感じられるのですね。
ソフトなイメージのある己巳の男性ですが、強いリーダー気質があります。恋人にしたい女性のタイプは、一歩下がっていつも男性を立ててくれるような慎ましさを持った人。普段の感情表現はかなり控えめなので、気持ちを察してくれる勘の良い女性だとなお良いですね。
己巳生まれの結婚運
男性も女性も、熱烈な恋愛を経てゴールインするケースが多いでしょう。一人で居るのは寂しいので、結婚を意識するのも早いほうです。
出会ってすぐに結婚すると、己巳の男性は亭主関白、女性はかかあ天下になりやすいです。それが悪いわけではありませんが、どんな人も若い間は我慢がきかなかったり、自分本位になったりしがちです。年齢を重ねて人間的に成長することで、お互いを自然に思いやれるステキなパートナーと出会いやすくなるでしょう。
結婚相手は男性も女性も、同世代もしくは年下とのご縁が強いです。面倒見がよいので、お相手を気に掛けているうちにお互いに気持ちが通じ合うようになりますよ。結婚後はマンネリに気をつけつつ、会話を大切にしていけば夫婦仲は安泰です。
男性は、結婚後は一層仕事に精を出します。女性の場合は、結婚後もできれば仕事をもったほうが家庭生活も一層うまくいきますよ。家庭に専念しようとしても外に出て活躍したい気持ちが募ったり、子どもの教育に熱心になりすぎたりする傾向にあるでしょう。仕事を持つか趣味の幅を広げると、自分自身にもプラスとなりますよ。
己巳生まれの仕事運・適職
パワフルで社交的な行動派の己巳の人は、どのような仕事に就いても自分の持ち味をしっかりと活かせます。努力家で粘り強い気質も持っていますから、仕事でも大成するきっかけを何度もつかめますよ。
何よりも己巳の人は、自己プロデュースがとても得意です。この才能はどのような世界に行ったとしても上の目に留まるのを助け、出世頭として頭角を表わすのにそう時間はかかりません。生まれ持ったリーダー気質もあり、早くから他の人たちを取りまとめるような役割を与えられやすいです。
また、自己プロデュースのみに留まらず、他の人の才能やものごとの長所を引っ張り出す力もあるので、新人を発掘する編集者や、人を育てる教師なども適職です。素晴らしいセンスを持つ人も多いので、映像関連や広告などの制作会社で働くのにも向いています。
持ち前の高いセンスを活かして、アパレル関連で働いたり、デザイナーとして活躍したりもできますよ。芸術家の素質も充分です。芸術系を目指すなら、縛りのキツイ環境よりもある程度自由な場を選んだほうが、のびのびと実力を発揮できます。
ただし、己巳の人は若い間の苦労は買ってでもしたほうが断然自らのためになりますよ。荒波に揉まれることでより一層磨きがかかるパワーと才能のある人です。
己巳生まれと相性の良い十干十二支
己巳の人と相性が良いのは「甲申(きのえさる)・己酉(つちのととり)・甲午(きのえうま)・丙申(ひのえさる)・庚申(かのえさる)」の人たちです。
素直でまっすぐな甲申の人は難しいことは抜きにして、ありのままの己巳の人を受け入れてくれますよ。どちらもお相手に対する思いやりも深く、自然と距離が縮まっていきやすいお相手です。
己酉の人も表裏のない素直な人で、感情をあまり表に出さない己巳の人の心にストレートに入ってきてくれます。それもイヤな感じではなく、ごく自然な感じで違和感を覚えずにすんなりと受け入れられるはずですよ。
甲午は献身的で優しい、人を疑うことを知らない純粋な人。己巳の人にとっては守ってあげたい気持ちがムクムクと湧いてくるお相手です。甲午の優しさが己巳の人を虜にしますよ。
丙申の人は素晴らしい美的センスの持ち主で、己巳の人とは話も合いやすいでしょう。独自の世界観を持つ人なので、大いに刺激されるはず。どちらも努力家なので、お互いを認め合いやすい組み合わせとなります。
庚申の人は、正直で芯の強い人です。愛嬌もあってさっぱりしているので、すぐに意気投合できるでしょう。お互いに刺激を与え合い、強力なタッグを組める発展的な関係が生まれますよ。
己巳生まれと相性の悪い十干十二支
己巳の人と相性が合い辛いのは「乙亥(きのとい)・己亥(つちのとい)・壬寅(みずのえとら)・癸亥(みずのとい)」の組み合わせです。ただし、どの人とも性質が違うからこそ強く惹かれ合うような関係性でもありますよ。
特に乙亥の人とは一緒に居ると消耗させられる関係ではありますが、一目見て強烈に惹かれ合ったり、急激に距離が縮まったりする可能性も高いです。どちらも機転が利くタイプで、似た者同士で共感しやすいですよ。
己亥とは似た面もありますが、社交性の高い己巳の人とは違って一匹狼的な人です。無理に協調性を持たせようとせずに、少し距離を取ってお付き合いすればうまくいきますよ。干渉し過ぎないで、見守る気持ちが大切です。
壬寅は勢いに満ちたタイプですが、己巳の人にとってはその衝動性に付いていけないところがあります。ですが、壬寅の芸術性の高さには大いに刺激を受けるはずですよ。同じ趣味を持てば、話も弾んで盛り上がれます。
癸亥の人は己亥の人と同じく、単独行動を好みます。いきなり距離を縮めようとしても難しいかもしれませんね。少しずつ距離感を計りながら価値観のすり合わせをしていくといいですね。知的で研究熱心な人で話も面白く、付き合うとプラスになりますよ。
己巳生まれの有名人・芸能人
- 向田 邦子:1929年11月28日(小説家・脚本家)
- 内村 航平:1989年1月3日(体操選手)
- 多部 未華子:1989年1月25日(女優)
- 南 明奈:1989年5月15日(タレント)
- 溝端 淳平:1989年6月14日(俳優)
- 桐谷 美玲:1989年12月16日(女優)
- 錦織 圭:1989年12月29日(テニス選手)