もくじ
沢風大過(たくふうたいか)の解説|卦辞の読み解き方
「大過」とは多すぎるということ。重荷を背負っているような状態を指します。
この卦は初爻、上爻が陰であり、それ以外の爻が陽。少ない陰が多くの陽を支えているため大変な状況だという意味になるのです。
また、卦辞の「棟撓」とは屋根の木材がたわんでしまう様子を表します。重圧によって住処が脅かされているのです。だからこそ、うちに閉じこもっていてはいけません。
「利有攸往」とあるように、外へ出て力を示しましょう。つらい状況だからこそ、挑む価値があります。
沢風大過(たくふうたいか)の意味|大象の解説
一刻を争うようなピンチに陥っている際に度々導かれる卦です。今直面している危機をそのままにしていては、やがてこれまでの生活を送れないところまで追い詰められてしまうでしょう。
ですので、そうならないうちに早く対策を講じなければなりません。この際、保守的な姿勢ではいけません。現状を守りたいのであれば、信念を持って徹底的に攻め抜くのが良いでしょう。攻撃こそが最大の防御となります。
ちなみに、新しいことを始めるのには向きません。それどころではないからです。当事者へと押し寄せる厄介な出来事をどうはねのけるか考えるのが先決だといえるでしょう。もし現状を乗り切れたなら、その先には幸せが待っています。
なお、プライベートな問題についてこの卦を得たのであれば不穏。一方で、多くの人が関わる事態に得たのであれば好転すると見ます。
沢風大過(たくふうたいか)の解釈|目的別の解釈
恋愛 | 心配がないように思える場合ほど次々に不安な点が出てきます。 逆に障害の多い恋ほど成就へと進みやすいでしょう。 |
片思い | 突然のトラブルに悩まされます。 ゆっくり関係を深めると吉。 |
復縁 | 酷い別れ方をしたのであれば間もなくよりを戻せます。 そうでないのなら長期戦になるでしょう。 |
結婚 | 大きな壁が立ちはだかることになります。 両者の家族・親族を巻き込むほど早く幸せを得られるでしょう。 |
相手の気持ち | 当事者に大きな不満を抱いており、しかもそれをなかなか口にしません。 |
仕事 | 大事業ならしっかりと進めれば吉。 職場環境の悩みはすぐには解決できません。 |
転職 | 現在の職場に大きな問題があるのなら早くすること。 高望みするほど好条件の場所へと移れます。 |
運勢 | 小さな問題ほど長引き、大きな問題は思うより早く解決しやすいです。 |
金運 | ズルく立ち回ると損をします。 大きく稼ごうとすればやがて幸福を得るでしょう。 |
失せ物 | ちょっとしたものなら諦めてください。 大事なものはきちんと探せば見つかります。 |
沢風大過(たくふうたいか)の爻|小象の解説
三爻、五爻のみが正位を得ています。これらは陽の気が強まるため調子に乗りやすいです。足元をすくわれないようにしましょう。
他の初爻、二爻、四爻、上爻は不正であり、中でも上爻には注意しなければなりません。状況が思うように掴めず無理をしがちになります。
上爻の意味 | やろうとしていることの大変さを知らぬまま進もうとしています。目の前のものは到底乗り越えられるものではないので身を慎むこと。 |
五爻の意味 | 嬉しい状況になったと勘違いしがち。幸運が舞い込んできたと思っても大半は誤解です。ぬか喜びになるので変に興奮しないようにしましょう。 |
四爻の意味 | どうしようもないほどの危機に直面します。しかしもし乗り越えられればとてつもない吉運に恵まれるでしょう。自分の力を信じ、人を当てにしないことが肝心です。 |
三爻の意味 | 間違いに気づかぬまま進もうとしています。冷静な判断ができなくなっていますので、信頼できる人の言う通りにしましょう。 |
二爻の意味 | 思わぬ幸運に戸惑うでしょう。ただしその幸運は受け取るべきものです。何か裏があるのではと疑えばチャンスを逃します。 |
初爻の意味 | 不安が高まり動けなくなりますが今はそれがベストです。臆病であればダメージを回避でき、これから動きやすくなります。 |