四柱推命は陰陽五行説を用いて、生年月日と日時を10の「干」と12の「支」に置き換え、その人の性格や運命などを導き出す占術です。少々複雑な占術ではありますが、その分的中率はかなり高いですよ。丙午は60種類ある干支の中で、43番目の位置。
丙午(ひのえうま)の「丙(ひのえ)」には「火の兄」という意味があります。そして午も同様、火の性質を持っています。火の性質をダブルに持っている丙午の性格や特徴は、一体どのようなものなのでしょうか。ここでは丙午の本質を探っていきます。
もくじ
丙午生まれの基本的な性格・特徴
精神的にタフ
丙と午には「火」の性質があります。そのため、精神的に強くタフな性格です。四柱推命が丙午の人は、逆境にも屈しない心の強さがありますよ。とてもパワフルで、見た目もがっしりしている人が多いです。
自分がこうだと決めたことに対して、周りが反対しても耳を貸しません。とにかく自分が信じたことに対し、真っ直ぐに突き進むのです。丙午の人は逆境に立たされるほどに輝き、いきいきとするタイプでしょう。
たとえ失敗したとしても、落ち込むよりも先に次の方法を考えます。悶々と落ち込む時間を作るのであれば、行動で取り返したいという気持ちが強いからでしょう。そのため、鋼のメンタルの持ち主と称されることも稀ではありません。
完璧主義
周りがもう十分満足しているのに、丙午の人は一つでも欠陥を見つけてしまうと満足できません。思い描く理想がかなり高く、人と違ったレベルを追い求めます。そのため、誰よりもストイックに物事を進めていくタイプですよ。
ただ、完璧さを求めるあまり、他人にも厳しくなってしまう傾向が……。自分だけではなく、他人にもストイックさを求めるので、周りから敬遠されてしまうこともあります。ですが、出来上がった時の完璧さは、他の人の目を奪うものがあるでしょう。
丙午の人に任せれば安心だと思われ、多くの人たちから信頼を得られます。何があっても最後まで諦めない姿勢が、周りの共感を呼ぶのです。
きっぷが良くサバサバしている
きっぷは漢字で書くと「気風」となります。これは、言葉に表れる心の性質のことです。丙午は、根っからの江戸っ子気質。その証拠にウジウジ悩んだり考えたりせず、ズバッと本心を相手に伝えます。
他人だけではなく、自分に対してもサバサバしているので、悩みやストレスを抱えないタイプですよ。特に自分が気に入った相手であれば、どんどん奢ってあげるような性格です。誰かにお金を貸すくらいなら、そのままあげてしまうことも。
ただあまりにサバサバしすぎているので、周りから冷たい人と思われることもあります。ですが、長く付き合っていくうちに、情の深い人だと気づくはず。竹を割ったような性格なので付き合いやすいと思われるでしょう。
勝気で負けず嫌い
丙午の人は誰よりも負けることが大嫌いで、とても勝気なところがあります。すぐに他人と競争になるような状態に持っていき、相手と競うのです。常に勝負して自分を高めていく人でしょう。勝つごとに自信がみなぎり、明日への活力になるのです。
まさに競走馬のように走り続け、相手が乗り気ではない時は、わざと勝負をふっかけるようなところもあります。一日に一回は何か張り合いのあることを探して、自分の力を試すところもありますよ。
勝った時は勝利を噛み締めるように、一人で祝杯をあげます。そうして丙午の人は自分の価値を高めていくのでしょう。勝ち続けることに意味があると思っているので、人一倍勝ちにこだわります。
エネルギッシュな行動派
とにかく内側に秘めているパワーが強く、疲れを知りません。休まなくてもずっと行動していられるのは、毎日が楽しい証拠。もともと丙午の人はとても健康的で、エネルギーをうまく使えるタイプです。
小柄な人でもエネルギッシュで、どこからそんなエネルギーが出てくるのか不思議なほど。極端な話、睡眠時間が短くても元気でいられるようなタイプです。誰よりも行動範囲が広いはずなのに、疲れ知らずなところに丙午の特徴がよく表れています。
ただ、丙午の人が家に閉じこもってしまうと、一気にパワーダウンしてしまうので注意が必要です。丙午の良さを生かすのであれば、積極的に外に出るのが良いでしょう。心から喜べるのは、動いている時です。
丙午生まれの女性は「自分をしっかり持っている女性」
「丙午に当たる年は人口が減ってしまう」と言われているくらい、丙午の女性についてさまざまな迷信があります。その中の一つに「性格がキツイ」というものがありますが、これは江戸時代に実在した八百屋お七という丙午生まれの女性が、恋人に会いたい一心で放火事件を起こしたことに由来しているといわれています。
また、「丙」も「午」も、陰陽説では「陽」の気を、五行説では「火」の性質をもっているため、丙午の年には火災が多いとされてきました。そのため、丙牛の女性に関する迷信が広がってしまったようです。
ですが、お七のような真っ直ぐさは丙午の女性ならでは。丙午の女性はキツイ、というよりも、自分の意思を曲げない芯の強さを持っていると言えるでしょう。そして実際の丙午の女性は、他人に意見を押し付けたり我を通し過ぎたりはせず、相手の考えを聞いた上で行動します。
強さの中にも女性らしい優しさが表れていて、とても魅力的なタイプです。ただし、誰かが失敗すると、自分のことのように厳しくします。それは相手を思っての言動なのですが、時には誤解されてしまうことも。ですが丙午の女性は情が厚いので、一緒にいれば誤解はすぐに解けるはずですよ。
丙午生まれの男性は「ガッツのある男性」
恐れる気持ちを封印して前に進んでいく丙午の男性は、とても勇気がありガッツがあります。周りが失敗するだろうと思っていたことでも、丙午の男性にはその考えを打ち破る強さがあるのです。周りが反対するほど力がみなぎってくることも。
人と同じ行動をするよりも一人で動くタイプです。友達と一緒につるむことは滅多にしないでしょう。ただ、相手が尊敬できる人であれば、それに賛同する柔軟性も持ち合わせています。丙午は孤独をあえて選んでいるわけではないのです。
また、自分と同じガッツのある人が現れると負けず嫌いに火がつき、エネルギーがみなぎります。自分が成長し続けない環境だと、不安になってしまう一面もあります。
四柱推命で丙午の男性は、自ら危険な道に飛び込むこともあり、自分に鞭打っているのです。平凡な生活は耐えられず、自分の力が試せるようなところに出向くでしょう。いつも目を爛々とさせている、好奇心旺盛なタイプです。
丙午生まれの女性の恋愛傾向・好みのタイプ
普段ならはっきり物事を言える丙午の女性ですが、好きな人の前に出ると弱気になる傾向に。意外な一面で周囲は驚きますが、そのギャップが魅力的でもありますよ。
好きな人に対しては情熱的にアタックしつつも、相手の反応がとても気になってしまいます。余計な一言を言ってしまわなかっただろうか、相手は楽しい時間を過ごせていたのだろうか……と、好きな人の気持ちを考えると、他のことに手がつけられなくなってしまうことも。
普段のしっかり者のイメージを崩さないように、必死に自分を保っている一面もあるでしょう。ですが本当は相手の本心を知るのが怖いのです。丙午の女性はそんな繊細さもあるため、異性からモテる人が多いです。
そんな丙午の女性が好きなタイプは、不安な気持ちをそのまま受け止めてくれるような人。自分の弱さも含めて、優しく包み込んでくれる寛容な人に出会うと、たちまち恋する少女になるでしょう。
反対に器が大きくなければ、丙午の女性のお眼鏡にはかないません。苦手な人は神経質な人です。細かく指摘するようなタイプの人と一緒にいると、どっと気疲れしてしまいます。
丙午の女性は一途で情熱的ですので、一度お付き合いがはじまれば相手をとことん大事にし、持ち前の思いやり深さを発揮しますよ。
丙午生まれの男性の恋愛傾向・好みのタイプ
男気のある丙午の男性は、好きな人から常に頼られたいと思っています。頼られることで嬉しい気持ちになるのです。
男らしいと思われたい願望もあります。そのため、好きな人の前ではいつも以上に張り切ってしまうことも。周りから見ると単純で分かりやすいタイプです。そのため異性からは、意図に反して可愛らしいと思われることも多いでしょう。
好きになった相手には臆することもなく、積極的に話しかけます。正々堂々と好きな人に対してデートに誘い、自分から行動に移します。その清さは女性からも好意的に見られるでしょう。単純なアプローチですが、それが相手の心に響き、成功する確率が高いです。
そんな丙午の男性の好きなタイプは、甘え上手な人です。思わず守ってあげたくなるような、可愛らしい人に惹かれやすいでしょう。
付き合った相手には、何もかも許してあげるようなスタンスでいます。ずっと頼られる存在でいたいと思っているので、常に頑張り屋の姿勢を見せるのです。初々しさを忘れないデートができるので、マンネリ化することも少なそうです。
丙午生まれの結婚運
丙午の男女ともに、結婚よりも仕事を優先する傾向にあります。そのため、晩婚になる人も多いでしょう。仕事で周りから頼りにされたい、成果を出したいと思っているうちは、結婚願望が薄くなります。仕事で成功するほうが、人生において幸せだと感じているのかもしれませんね。
交際中の人から結婚の話が出たとしても、「今は結婚願望がない」とはっきり伝えるでしょう。相手に隠してまで付き合いたいとは思わない潔さ・正直を持っているのです。
また、結婚したとしても自分の目標を変えることはありません。丙午の人に合うパートナーは、互いに目標に向かって進んでいける人です。パートナーとなる人も目標を持っていると、時に励まし合いながら、時にリラックスタイムを設けながら、充実した日々を過ごせるでしょう。安定した結婚運を維持するカギは、家族との時間を楽しむこと。
パートナーや子どもを大事にすれば運が上がっていきますし、家族を疎かにすれば結婚運と同時に仕事運も下がってしまう、そんな運勢の持ち主です。丙午の人が仕事を成功させるためには、家族を大切にすることが一番ですよ。
丙午生まれの仕事運・適職
丙午の人は、マニュアルの型にハマった仕事には向いていません。飽きがきて、集中力が持たなそうです。丙午の人の性格は、上から指示されて行動するのが苦手と感じるタイプです。
そのため、例えば独立して経営者になるのと伸び伸びと力を発揮できそうです。裁量権のある職場や、自分の力で行動できるような仕事が性に合っています。責任は全て自分が持つようになりますが、そちらのほうが丙午の人は燃え上がるでしょう。
また、情熱的で真っすぐな性格を活かして、弁護士や会計士といった「士業」に就くのもおすすめです。
さらに作家やコラムニストなど、自由に想像・表現できる職業にも適性があります。フットワークが軽いので、自分の足で取材してモノを書く仕事もおすすめですよ。まっさらなところに、自分で一から脚色していく作業が丙午の性格にあっています。
芸能関係も適職です。芸能界は弱肉強食でライバルだらけですが、その環境が丙午の人の心に火をつけてくれます。負けず嫌いな性格が功を奏して、トップにまで上り詰める可能性も高いですよ。
心から楽しめるような仕事であれば丙午の良さが大いに生かされますよ。
丙午生まれと相性の良い十干十二支
丙午の人と相性が良い十干十二支は「甲戌(きのえいぬ)・戊寅(つちのえとら)・乙未(きのとひつじ)・庚戌(かのえいぬ)・辛未(かのとひつじ)」です。これらの人たちと相性が良いので、一緒にいることでお互いが成長できますよ。
甲戌の人は丙午と同様、完璧主義者です。行動派の丙午、熟考型の甲戌の二人がタッグを組めば怖いものなし。お互いが尊敬できる相手となるでしょう。一緒にいることで、運を高められる相手でもあります。
戊寅は理性や知識を兼ね揃えているタイプで、丙牛の暴走を止めてくれます。丙牛に「この人なら、言うことを聞いても良いかな」と思わせる相手でしょう。丙午にとって良きアドバイザーとなります。
乙未は頑張り屋で努力家です。丙午も同じく頑張り屋ですから、初めて会ったときから意気投合するでしょう。お互いの気持ちが理解できて、切磋琢磨しあえる関係性を築けます。
庚戌も自分の力で前に進んでいくタイプです。地に足をしっかりつけている人で、物事に対して冷静に判断できます。情熱的な丙牛と行動をともにすることで、お互いに学ぶべきポイントがたくさん見つかるでしょう。
辛羊の人はとても素直な人で、行動力のある丙午に憧れを抱きます。丙午の人もまんざらではなく、自分の得意分野を隠すことなく教える間柄になるでしょう。まるで兄弟ができたように可愛がりますよ。
丙午生まれと相性の悪い十干十二支
反対に相性が悪いのは「庚子(かのえね)・壬子(みずのえね)・壬申(みずのえさる)・癸巳(みずのとみ)・戊子(つちのえね)」です。一緒にいることで、丙牛のエネルギーが弱くなってしまうこともあるので、注意してください。
庚子はとても頭の回転が速く、高い志を持っている人です。先見の明があるため、丙午が行動を起こそうとすると庚子が待ったをかけ、言葉で諭すことも。頭の回転の速さについていけない丙午は、一緒にいるとストレスが溜まってしまうかもしれません。ですが基本的に同じ志を持っているので、一度腹を割って話せば親友となる可能性も。
壬子は大胆な行動で周囲を巻き込むタイプです。積極性もあるので丙午とライバル関係になることが多そうです。なかなか手強い相手で、負けてしまうこともあるかもしれません。負けても相手を認める気持ちがあれば、唯一無二の存在になるでしょう。
壬申は向上心があり素直なタイプ。行動派でもあるのですが、心配性の一面が強く、何をしても噛み合いそうで噛み合わない相手です。ぐいぐい行きたい丙午は、なんとなくパワーを奪われた気分になりますが、壬申に歩調を合わせてみると、慎重さを学べるなど、目から鱗の発見に恵まれそうです。
癸巳の人はとても優しい性格ですが、丙午にとってどこかつかみどころのないタイプです。気持ちが乱され、本来の良さが生かされない相手かもしれません。一緒に映画鑑賞など「作品」を楽しむと、お互いの感受性の高さに共感を覚えて熱く語れる仲となれるでしょう。
戊子は努力家でたくさんの知恵が備わった人です。ですが傷つきやすい性格なので、丙午のストレートな性格に耐えられないかもしれません。丙午もどうすれば良いか悩んでしまいそう。ですが悩むのをやめなければ強い精神力が鍛えられます。お互いしっかり向き合うことで一回りも二回りも成長し合えるでしょう。
丙午生まれの有名人・芸能人
- 坂口安吾:1906年10月20日(小説家)
- 本田宗一郎:1906年11月17日(本田技研工業の創業者)
- 長嶋 一茂:1966年1月26日(元プロ野球選手・タレント)
- 冨永みーな:1966年4月3日(声優)
- 東山 紀之:1966年9月30日(俳優・歌手)
- 有森裕子:1966年12月17日(マラソン選手)